プロダクト

SK STOOL

Shiro Ao企画およびデザインのもと、砥部の産地を代表する作家 白潟八洲彦*(八瑞窯)によって製作された「SK STOOL」は、2017年に公開された「窯元コラボレーションプロジェクト#八瑞窯」によりプロトタイプが誕生しました。
そこから幾重にも検討を重ね、シンプルな形状ながら独特の存在感を持つデザインに絞り込み、遂に商品化を実現しました。

「SK STOOL」は、土づくりから成形、焼成に至るまでの全ての工程を白潟さん一人の手作業によって製作しています。砥部の中では唯一、ろくろによる大物づくりをテーマとして続ける白潟さんは、長年積み重ねてきた技術と経験、原料である土への深い理解と情熱を持っています。白潟さんと共に製作しアーカイブし、世の中へ伝えていくことは、固有な知恵を次の世代へつなぐ活動として貴重な機会となっています。

荒土*と砥部焼特有の青白磁による軽やかな表情と彫刻のような独特の存在感、そして焼き物の重量感を併せ持つ「SK STOOL」は、リビングからエントランスロビー、公園まで、屋内外場所を選ばず、腰掛けとしてもサイドテーブルとしても利用可能です。

*白潟八洲彦:
昭和14年5月26日生まれ。
1955年より砥部焼の製作を開始し、1970年に八瑞窯を創業。ろくろによる大物づくりをテーマとして製作活動をつづける砥部を代表する砥部焼伝統工芸士。
日本伝統工芸士会会長賞受賞。伝統工芸功績表彰受賞。現代の名工・卓越技能章受賞。黄綬褒章を受賞。愛媛県無形文化財認定。など他受賞歴多数。代表作は「生命の碧い星」。高さ210cm、幅105cm、重量300kg。
国連創設50周年を記念し、「世界平和」と「地球環境保護」を祈念して、国境が描かれていない地球儀を製作。国連欧州本部に寄贈され、J.F.ケネディーセンターにて展示。現在は、砥部町が行う「砥部焼陶芸塾」の講師として、砥部焼の技と文化の継承を目的に陶芸家を目指す若手の支援・指導を行っている。

SK STOOL

*荒土について:
荒土は、砥部焼の磁器土に山土や瓦土など、鉄分が豊富な土を混ぜて焼くことで、胡麻塩を振りかけたように黒や茶色の斑点が現れ、また、荒い粒子が接触すると傷のような模様ができる。生地の色は一般的にはグレーがかったもの。この荒土は古くから砥部焼として使用されており、異なる種類の土が混ざっていることから、割れや歪みが比較的少なく、比較的大きな作品の制作に適している。

独自に砥石の探求を続ける白潟さんの砥部焼に対する思いを伺ったインタビュー記事も合わせてご覧ください。


Photo : Youhei Sogabe


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