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Sculpture No.1 Shiro Ao by Hiroshi Iguchi vol.2 at WHITE/BLUE

Sculpture No.1 Shiro Ao by Hiroshi Iguchi vol.2
at WHITE/BLUE イベントレポート

日程:2024年4月12日(金) – 4月14日(日)

2024年4月12日〜14日まで、Shiro Aoが運営するコンセプトショップ「WHITE/BLUE」で、「sculpture No.1 by Hiroshi Iguchi vol.2」がWHITE/BLUEで3日間にわたり開催されました。
愛媛県松山市柳井町柳井町商店街に位置する会場では、愛媛県産の陶石「伊予砥」や砥部焼の可能性を探るプロジェクト「Shiro Ao」の紹介と、デザイナー井口弘史とのコラボレーションによるプロダクト「Sclpture no.1」の新作と新しいプロダクトのお披露目やトークイベントなど、多彩なプログラムが展開されました。

展示内容:

①Sculpture No.1

「Sculpture No.1」は、愛媛県砥部町で採れる良質な陶石「伊予砥」と、伊予砥を原料として240年受け継がれてきた「砥部焼」の産業の可能性を探るプロジェクト「Shiro Ao」とデザイナ一井口弘史による新しい試み。古くから多くの歌に詠まれたように家族円満満、健康長寿の象徴である「十六日桜」から着想を得たデザインは、伊予砥の質感と砥部の産地で引き継がれてきた技術、そして、砥部で独自に活動を続ける池田麻人(龍泉窯)の感性によって、新たしさとずっとそこにあるようなまいの両面をもつ、不思議な存在感が特徴です。

②Sculpture No.1 anagama

穴窯は、日本が古墳時代だった五世紀頃に朝鮮半島から伝わったもので、日本最古の窯と言われています。 陶芸は成形、素焼き、施釉、本焼きという工程が一般的ですが、穴窯の場合は成形乾燥後に本焼きを行います。従って、薪の灰が自然に作品に降りかかり、それが自然釉となります。窯の構成上、炎が前方から後方へ通り抜けるので、その炎の当たり方、入れた場所により燃えた薪の灰が作品に被り、ひとつひとつ異なった色や表情が表れることが最大の魅力です。

③STD01 PLATE Hiroshi Iguchi Ver.

井口弘史氏が独自の手法で繊細なグラフィックを施した数量限定で販売されたアートプレート。
練習を重ねずに一発勝負で描いた全42枚の作品で、その中には彼の活動のルーツでもある音楽の影響が感じらる奥深い表現が凝縮されています。エコーやリバーブを思わせる表現技法によって、プレートの表面だけでなく空間が生み出され、観る者を没入させる魅力があります。
プレートの中には、Sculpture No.1を中心に据え、風景や人物、動物が描かれており、古くから共存してきた世界の断片を連想させます。

1. トークイベント/公開インタビュー

日程: 2024年4月13日(土) 16:00-18:00
参加者: 井口弘史、カマタヒロシ(DJ、音楽評判家)、岡部修三(建築家、Shiro Ao代表)
内容: 井口弘史氏の制作活動や展示作品についての公開インタビューやトークが行われました。

Sculpture No.1 Shiro Ao by Hiroshi Iguchi vol.2 at WHITE/BLUE

井口 弘史:
グラフィック・チームIlldozerを経て、2001年より自身の作品制作を主とする活動をスタートさせる。これまで様々なメディアを通じて、音楽とビジュアルの密接な関係性を意識したアートワークを発表している。作品集として『CULT JAM』(BARTS)、『BIG VALUE DUB』(Innen)、『HOLES』(Innen)をリリース。

Sculpture No.1 Shiro Ao by Hiroshi Iguchi vol.2 at WHITE/BLUE

カマタヒロシ:
DJとして「カリブ海発世界経由舞踏音楽」ミックス 『HOTTEST HITS』シリーズをリリース、ライターとしてZOOT16やソウルセット、クボタタケシ等のプロフィールやライナーノーツの執筆・編集を手がける。現在、その溢れる7吋(インチ)シングル愛をグラフィックに詰め込んだスーヴェニアブランド 7ip (Seven-inch Punch) を展開中。ポッドキャストプログラム『BONUS BEATS CHANNEL』をSpotifyにてスタート。

Sculpture No.1 Shiro Ao by Hiroshi Iguchi vol.2 at WHITE/BLUE

岡部修三:
建築家。株式会社 白青代表取締役。2013年より、upsetters architects として、新しいスタンダードとしての砥部焼を目指すブランド「白青」のディレクション、デザインを担当。2018年、より深く、愛媛県砥部町で採れる砥石「伊予砥」とそこで生み出される「砥部焼」の可能性を模索するべく、株式会社白青を設立し活動を続ける。

2.アフターイベント / 感謝祭

日程: 2024年4月13日(土) 18:00-20:00(参加費5000円)
内容: WHITE/BLUEの2Fにある「おでんと酒肴たきや」を貸し切り、「WHITE/BLUE x おでんと酒肴たきや」が開催されました。BGMは井口弘史とカマタヒロシが担当し、参加者は食べ飲み放題と白青の器を楽しみました。

イベントのトータルの来場者数は100名を超え、トークとアフターイベントは満員御礼でした。愛媛県内外からの来訪者や海外からの予約購入者もあり、井口弘史の作品とプロジェクトへの関心と期待の高さを感じられ、会場は活気に溢れていました。参加者も愛媛県産にまつわる事業者、砥部焼の関係者、音楽愛好家、ファッション関係者、建築やデザイン関係者など、多岐にわたる層の方々に参加していただきました。また、商店街周辺のお店との連携も生まれ、地域を起点とした文化やコミュニティーを繋いでいく可能性を期待できるイベントとなりました。

企画・編集:Tatsuma Hino
撮影 : Yohei Sogabe


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