ストーリーズ
砥部焼とわたし2027#001
インタビュー企画「砥部焼とわたし2027」
1977年(昭和五十二年)に砥部焼磁器創業200年祭を記念して発行された、有名陶芸家をはじめ108名の方が、砥部焼との出会いや、つながりなどそれぞれの思いを綴った随想集「砥部焼とわたし」。創業250年となる2027年にむけて、あらためて今、砥部焼に関わる方々や愛用する方々の思いや、気付きをお聞きする中で、これまでとの変化や変わらない良さを理解し伝えていきたいと思っています。
No.001
NAME:おでんと酒肴 た㐂や 「滝本 康太」
AT:愛媛県松山市
JOB:飲食店店主
ー た㐂やさんについて
2018年にオープンした愛媛県松山市の柳井町商店街で営むコの字カウンターの小さなおでん屋「おでんと酒肴 た㐂や」の店主 滝本さん。
愛媛県新居浜市出身。高校卒業後、バーテンダーとして6年、おでん屋3年半の修行を経て独立。将来的には海外出店も計画中。
基本に忠実に鰹と昆布の出汁にこだわり、春夏秋冬と季節の食材を使用し、年中おでんを楽しむことができます。オープンから6年が経ち、日々常連さんで賑わうお店には、手書きで書かれた味のあるメニュー看板や、ひとつひとつ異なる皿など、愛着のあるこだわりが溢れています。
ー 愛用している器について
おでんの具の大きさに合わせて、だいたい3種類のサイズの器を使い分けています。1品だけ、2品、3品以上と盛り付けとのバランスや使いやすさで決めています。
器を選ぶ基準は、オープンして当初は、好きな柄など自由に選んで使っていましたが、慣れてくるとおでんや出汁との相性、特に「美味しく見える器」にこだわって選んでいます。
以前に、砥部焼祭りで購入した器が気に入っているのですが、柄や色が濃いと綺麗に澄んだ出汁が濁って見えてしまうので、やっぱり白い器が良いです。あとは器の深さが必要で、深すぎても食べづらかったりするので、程よく立ち上がりがあり、出汁を入れてもこぼれない深さの器が重宝しています。
ー 白青の器を使ってみて
鉢はとても使いやすいですね。底面は白になっていてしっかりと具と出汁を活かせるし、立ち上がりがあり深さが程よいので、おでんとの相性は良いです。毎回、縁のところに辛子を付けるので、玉縁が厚いと扱いやすいです。それに、手で持ってしっくりくる感じも良いですね。
企画・編集:Tatsuma Hino
撮影:Yohei Sogabe